離婚協議の最中に親の相続が発生——そんなタイミングの重なりは珍しくありません。財産の評価基準や税務処理、名義変更の順序を誤ると、思わぬ損失やトラブルに発展することも。ここでは「離婚 × 相続」が同時進行になったとき、先に押さえておきたい3つのポイントを整理しました。チェックリスト代わりにご活用ください。
目次
遺産分割と財産分与の切り分け
- 相続財産は夫婦共有財産に含めない:相続した遺産は原則「特有財産」として扱われ、離婚の財産分与対象外。
- ただし遺産を夫婦生活の費用に充当した場合、その部分は共有財産とみなされる可能性があるため領収書・振込履歴を保管。
- 遺産分割協議書と離婚協議書を同時並行で作成する場合、書式・日付を分けておくと後の税務調査で説明しやすい。
相続税・財産評価のタイミング
- 評価基準日は被相続人の死亡日。離婚成立前後で評価額が変わるわけではない。
- 財産分与で不動産や株式の持分を移す場合、譲渡所得税が発生することも。相続税との二重課税を避けるため税理士に早めに相談。
- 小規模宅地等の特例を使う場合、離婚後の居住要件を満たすか要確認。タイミング次第で特例が受けられなくなるケースも。
親族・受取人名義変更の優先順位
- 生命保険金や預金口座の受取人名義が元配偶者のままになっていないかチェック。
- 離婚成立前に相続財産が入金されると共有財産と誤解されやすいため、相続口座を自分単独名義で開設しておくと安全。
- 名義変更・解約手続きは「相続→離婚」の順で進めると、金融機関・登記所の書類不備を防ぎやすい。
まとめ
離婚と相続が重なった場合は、
- 特有財産と共有財産を厳密に区分
- 相続税・譲渡税の二重課税リスクを確認
- 名義変更は“相続→離婚”の順で進める
——この3ステップで法的・税務的な混乱を最小限に抑え、スムーズな手続きを目指しましょう。

