別居や離婚を考えたとき、多くの人がまず悩むのが「住む場所」をどうするか。実家に一時的に戻るか、それとも自分名義で賃貸を借りるか——。今回は、それぞれの選択肢を5つの視点から比べ、検討のヒントをまとめました。
生活コスト
実家: 家賃が不要または低額で済み、光熱費も家族とシェアできる場合が多いです。例えば東京都内で単身者が賃貸を借りる場合、ワンルームの平均家賃は約7〜9万円(SUUMO調べ)。これを丸ごと節約できるのは大きなメリット。浮いた分は引っ越し費用、子どもの学用品、緊急資金などに回せます。
賃貸: 敷金・礼金・仲介手数料などで家賃の4〜6か月分が初期費用としてかかるケースが一般的。さらに家賃・光熱費・通信費はすべて自己負担です。ただし、エリアを郊外にする、UR賃貸や礼金ゼロ物件を探すなど工夫次第でコストを抑える余地はあります。
心理的な安心感
実家: 身近に家族がいることで、孤独感を和らげたり、育児の手助けを得やすいという安心感があります。急な体調不良時も頼りやすいのは大きな利点。ただし親子間で生活リズムや価値観の違いがあると、逆にストレス要因になる可能性もあります。
賃貸: 自分のペースで生活でき、感情の整理や生活の再スタートに集中しやすい環境です。静かに過ごせる一方で、孤独感を感じやすくなるデメリットも。近隣の友人や地域コミュニティ、シングル家庭向けの交流会などを活用すると精神的な負担が軽減されます。
子どもへの影響
実家: 祖父母と過ごす時間が増えることで、子どもにとって安心感につながるケースがあります。祖父母が送迎をサポートしてくれる場合も。ただし、現在の住まいから実家が遠いと通学距離が伸びたり、生活環境の急変が子どものストレスにつながることも。
賃貸: 子どもの学校や学区を変えずに、通学・友人関係を維持できるのは大きなメリット。転校や環境の変化による心理的負担を最小限に抑えられます。学童や習い事の送迎体制を整えておくと、親子ともに安心して暮らせます。
プライバシーと自由度
実家: 家族と同居する以上、生活リズムや外出・交友関係などに制約を感じることがあります。「子育てのやり方」への口出しや生活習慣の違いから摩擦が生まれることも。
賃貸: 来客や生活スタイルを自由に決められるのは大きな利点。趣味や仕事の時間も調整しやすく、自分のペースを守れる環境です。ただし騒音や近隣トラブルなど、共同住宅特有の課題は避けられません。
将来のステップ計画
実家: 短期的な「リセット期間」として活用するのに適しています。生活費を抑えつつ心身を整え、将来の住まいや仕事の準備に時間をかけることができます。実家を拠点にしながら、転居や再就職の計画を立てる人も少なくありません。
賃貸: そのまま長期的な生活基盤にできるのが強みです。住所・家財を整理し、子どもの生活リズムを維持しやすいメリットがあります。経済的に安定している場合や、独立した生活を早く築きたい人には向いています。
まとめ
実家に戻るか賃貸を借りるかは、「コスト」「安心感」「子どもへの影響」「プライバシー」「将来計画」のバランスで考えるのがポイントです。
一時的に実家に戻って家計を立て直し、その後賃貸で新生活を始めるという“二段階プラン”も現実的な選択肢のひとつ。大切なのは、自分と子どもの心身を守りながら、無理のないペースで生活を設計していくことです。

